即戦力として入団した新人の躍動ぶりが光る2022年の広島カープでひときわ目立つ存在がドラフト6位入団の末包昇大(すえかね しょうた)である。
ルーキーながら即一軍のスタメンで起用され、チームの流れを変える逆転打を放ったり、意外性のある活躍で下位打線にいても打順が回ってくるとワクワクさせる天性のものを持っている。
開幕戦で猛打賞を記録したり、球団新人としては30年ぶりの満塁ホームランを放ったりで、今度はどんなことをやってくれるのか楽しみになる選手なのである。
末包昇大という選手の現在の評価と期待値についてまとめてみた。
また、末包昇大が鈴木誠也の後継者と言われる理由についても調査しまとめてみた。
末包昇大の評価と期待値がすごい!
末包昇大とはどんな選手?:プロフィールと経歴
末包 昇大(すえかね しょうた)
香川県坂出市出身
生年月日・年齢:1996年5月27日(25歳)
右投右打の外野手で188㎝ 110㎏ という巨漢だが、走力もあり、守備も軽快にこなす。
坂出市立白峰中学校から高松商高にすすみ、高校通算11本塁打を記録し、この頃からスラッガーぶりが目立っていた。
東洋大学ではレギュラーになれなかったが、社会人の大阪ガスでは2年目から4番をつとめ、都市対抗に出場。
3年目の2021年度日本選手権で打率4割5分、7打点を記録して優勝メンバーとなり、打撃賞を受賞[6]。同年度の社会人ベストナイン(外野手)に選出される。
いわゆる早熟型ではなく、学生でも社会人でも1年目から活躍したわけではなく、大器晩成型である。しかし、その後の伸びしろと期待値は非常に大きく評価されている。
2021年ドラフト6位でカープに入団し、契約金5000万円、年俸1000万円
背番号:52
末包昇大の評価と期待値がすごい
末包がカープに入団するにあたり、ドラフト6位という順位にも表れているように、決して全面的な期待が寄せられていたわけではない。
ミート力はそこそこあり、中・長距離打者で4・5番向き。パワーは非常にあり、そこを開花させてあわよくば鈴木誠也の穴を埋められる選手になってくれれば、というあたりが入団前の末包の期待値だったかもしれない。
しかし、5月中旬の段階で球団は今年の新人の中でもチームに良い流れや勝利をもたらす貴重な働きを何度もやってのける末包のパワー、意外性、スター性、勝負強さといった総合力を再認識している段階である。
2023年 末包昇大の現在
末包昇大が右の大砲候補だという事実から2023年の首脳陣の期待が膨らむ。
丸の抜けた3番打者の穴、鈴木誠也が抜けた4番打者の穴は依然として埋まっていない。
今季予想される外野手のレギュラー候補は西川、秋山、野間と全員が左打ちであることから、外野の一角に末包昇大が座ればバランスが良くなる。
1軍定着はならなかった昨シーズンの二の舞にはならず、1つのきっかけで新井監督の新星カープの目玉となる可能性を秘めている。
末包昇大が鈴木誠也の後継者と言われる理由
末包昇大は鈴木誠也をモデルにして才能開花した
前章の経歴のところでもふれたが、末包昇大の野球人生は決して順風満帆ではなかった。
東洋大ではソフトバンク甲斐野、DeNA上茶谷、中日梅津、オリックス中川、楽天藤井らが同級生で活躍する中、末包は控え選手であり、守備固めでレギュラーになることはなかった。
甲子園経験もなく、大学でもレギュラーになれなければ普通、プロへの道は遠く開けない。
しかし、社会人2年目の2021年、参考にするモデルを鈴木誠也に絞り込み、タイミングの取り方、トップの位置など、なんでも良いところを取り入れながらフォームまでそっくりになった。
末包昇大が鈴木誠也の後継者と言われる理由
末包昇大は大阪ガス在籍2年目からプロの鈴木誠也を徹底してモデルにすることで結果が出るようになり、4番に座ってからは昨年夏の社会人野球日本選手権でチームを優勝に導く活躍を見せた。
末包昇大が鈴木誠也の後継者と目されるのは、打撃フォームがそっくり同じといった外見だけのことではない。
ドラフト6位ながら広島カープが末包昇大に期待する役割は、入団後の使われ方にも表れている。
新人ながら2月26日のオープン戦初戦で、末包はいきなり4番に抜擢されたのだ。
オープン戦初戦といえば、様々な選択肢とともにテストや試行錯誤が可能な段階だ。
しかし、打順の組み方やスタメンの決定の仕方には球団としての考え方や戦略が反映する。
オープン戦初戦という大事な日に末包がチームの4番を担ったということは、明らかにメジャーに行った鈴木誠也の穴を埋める存在になってほしいという期待が込められている。
その大事な試合でいきなりレフトスタンドへホームランを叩き込み、鈴木誠也の穴を埋める打者に期待される長打力とパワーを披露した。
2022年のシーズンが始まってからも、開幕戦で猛打賞を記録したり、満塁ホームランを放ったりして、勝負強さと長打力が印象に残る活躍を見せている。
そんな末包も当たれば飛ぶけど、外角の変化球に弱点があるというデータがプロのスカウトに見抜かれており、それがドラフト6位まで残っていた理由となった。
これから、各チームから研究され弱点を突かれることになる。プロの壁にもぶちあたることは間違いない。
それを乗り越えて今のようにスタメンに名を連ねレギュラーを張るようになることがこれからの課題となる。
鈴木誠也の後継者となることは高いハードルだが、球団が誰よりも末包を4番に抜擢したいと考えるとき、本当の意味で後継者としての第1歩を歩み始める。
末包昇大の評価と期待値/鈴木誠也の後継者か?(まとめ)
広島カープにドラフト6位で入団した末包昇大の現在の評価と期待値についてまとめた。
社会人時代から鈴木誠也をモデルにすることで自分の打撃スタイルを確立し、打撃フォームまで鈴木誠也そっくりになった末包昇大がパワーを活かし、長距離打者として鈴木誠也の穴を埋める存在になることが期待されている。