「令和の怪物」と騒がれたロッテの佐々木朗希投手が今シーズンヴェールを脱ぎ、クライマックスシリーズファーストステージでの登板がメジャーのスカウトからも注目されている。
ロッテをファイナルステージへと導く原動力となったファーストステージでの好投でメジャーのスカウトは佐々木朗希のどこに着目し評価を高めたのかを分析した。
また、現在の球速は発展途上で伸びしろ充分で、来年どうなるか専門家の見立てをもとに予測してみた。
佐々木朗希 メジャーの評価が高い理由は?
佐々木朗希 クライマックスシリーズ楽天戦でメジャーから受けた評価
今シーズンの後半戦は2勝負けなしと安定感を買われてクライマックスシリーズ ファーストステージの楽天戦で登板した佐々木朗希は、6回4安打1失点と好投し、ロッテのサヨナラ勝ちを呼び込む流れを作った。
ストレートのスピードが増し、プロ入り後の実戦最速となる159キロを記録し、強打者浅村を三打席三振に打ち取る場面は圧巻の内容だった。
メジャーのスカウトはこのときのスピードもさることながら、今後の伸びしろと潜在能力、スケールの大きさを高く評価した。
高卒2年目で佐々木がどう進化し、メジャーで活躍中の大谷翔平と比べてどうかといった時系列での成長を見て取る詳細な分析がなされている。
メジャーのスカウトはこう分析する。 「持っているエンジンが違う。完成度はオリックス・山本由伸が球界No.1だが、直球の力強さ、スケールの大きさで言えば佐々木のほうが上回る。見逃せないのはプロ入り後も進化を続けていること。フォーク、スライダーの精度が良くなり、今年は登板を重ねるたびに制球もバラつきがなくなっている。高卒2年目の時点で言えばエンゼルス・大谷翔平より上だと思う」
引用元:ヤフーニュース
「持っているエンジンが違う」という言葉で佐々木の潜在能力の高さとスケールの大きさを言い表している。
名投球分析家のロブ・フリードマン氏も注目した佐々木朗希
メジャーで数々の名投手を分析しているフリードマン氏が着目した試合は、10月7日の楽天戦(ZOZOマリン)だった。
先発し、7回4安打2失点、8奪三振の好投を見せた。白星こそ付かなかったが、1軍自己最速タイの158キロをマークするなど快投したことをツイッターで報じた。
今シーズンの最初の登板からずっとウォッチしていた佐々木がシーズン終盤に1軍自己最速タイのスピードを出したことに言及し、やはり潜在能力に着目したのだ。
「ロウキ・ササキのフォーク、スプリットは健康を害する可能性がある。19歳にして101マイル(約162.5キロ)をマークするNPB投手。ニックネームはモンスター・オブ・ザ・レイワ」
「令和の怪物」という言葉を知っていたフリードマン氏は「モンスター・オブ・レイワ」と英語に置き換えて紹介している。
佐々木朗希が大船渡高校時代に歴代高校生最速の163キロをマークしたことももちろん承知している。
単にストレートの他、どんな球種を持っているかだけでなく、その投げ方についても「フォーク、スプリットはいまの投げ方だと故障する危険性がある」という独自の視点で分析を加えている。
今年、登板間隔を空けて大切に育ててきたロッテが今後どういう使い方をするか、その環境になかで佐々木がどこまで伸びるか、メジャーの視点でも丸裸にされている。
それだけ佐々木朗希の注目度が高いことの現れである。
佐々木朗希の現在の球速は発展途上!
佐々木朗希のwikiプロフィール
生年月日:2001年11月3日(20歳)
出身地:岩手県陸前高田市
身長・体重:190㎝ 85㎏
出身校:岩手県立大船渡高校
プロ入り:2019年ドラフト1位で千葉ロッテマリーンズに入団
年俸:1600万円(2021年)
初出場:2021年5月16日
プロ入り前、高校生の日本歴代最速となる163km/hを記録し、入団したときから「令和の怪物」と騒がれていた。
専門家・メジャーリーガーも認める佐々木朗希の潜在能力
プロ入り前、岩手県大会でノーヒットノーランを演じたときは、シカゴカブスのダルビッシュ投手も「自分なんかとはポテンシャルが違いすぎます。」と潜在能力の高さを絶賛していた。
ダルビッシュの高校時代は145キロくらいのスピードだったが、佐々木は軽く投げて150キロ出ることに驚嘆していた。
NPB通算284勝を誇るレジェンド山田久志氏がロッテの許可を得てマウンド近くで視察。「これはもう(球界の)財産」などと称賛した。
かつて「怪物」と言われた江川卓氏ももう1人の怪物を貴う評価し、下記のコメントを残している。
「何がうらやましいかというと、(身長が)190センチあること。同じ条件で投げるのならば、私は183センチなので絶対にかなわない。190センチあった方が、角度もすごく出ますし、スピンも効く。絶対に有利。まだまだスピードが出ると思うので、楽しみですね。力んで投げているならどうかなと思ったけど、力感なく投げられている。(160キロ出すことに)なんの不思議もありません」
他にも多彩な変化球の中でもフォークを武器として使えること、フォームでは下半身がしっかり沈んでいく中でも、肩のラインを高く保つことができる体の作りにも、驚いた様子だった。
引用元:Full-Count
今季は中10日以上空けての登板が多かったが、来季はもっと登板間隔が短くなることと登板回数が増えることが予想できる。
下半身が太くなってどっしり感が増し、直球にも力感があることで公式戦自己最高も160キロを超すのは時間の問題と考えられている。
佐々木朗希 メジャーの評価が高い理由/現在の球速は発展途上(専門家の分析)<まとめ>
クライマックスシリーズファーストステージでの好投で俄然注目度が高まった千葉ロッテの佐々木朗希投手がメジャーから高く評価されている点を分析してみた。
日本人メジャーリーガーや専門家の意見をもとに、現在の球速はまだまだ発展途上と言える潜在能力の高さにもふれた。