サイゼリヤが星付きイタリアンシェフ 村山太一に与えた逆転の人生とは?

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村山太一シェフ

ミシュランの1つ星を9年連続で獲得しているような高級イタリアンレストランのシェフがこともあろうにサイゼリヤでアルバイトしていたという事実は衝撃的で新鮮である。

しかもサイゼリヤで学んだことで星付きイタリアンレストランの経営も好転し、コロナ渦を勝ち抜いたとあっては、何故かと理由が知りたくなる。

主人公のイタリアンシェフ村山太一さんの成功物語がNHKの逆転人生で特集され、「一つ星店シェフの覚醒 副業に成長のチャンス!?」というタイトルで2月15日放送される。

ここでもサイゼリヤがミシュランの星付きイタリアンレストランのシェフ村山太一さんをどのように覚醒させたか、どのように逆転の人生を与えたかを独自の視点で分析してみる。

サイゼリヤでバイトする前の村山太一シェフ

サイゼリヤでバイトする前の大きな問題

イタリアンレストラン「ラッセ」は東京目黒にあり2011年にオープンしてから10年連続でミシュランの1つ星を獲得している。

それだけ聞くと大成功しているように聞こえるが、実際は深刻な問題をかかえ、経営も損益分岐点ぎりぎりか赤字のこともあり、村山太一さんの悩みも尽きなかった。

自分が一流の料亭で修業したころの常識を押し通し、「仕事は見よう見まねで習得するもの」という信念とやり方を従業員たちに押し付け、やり方を間違えると厳しく叱り飛ばす毎日だった。

ところがそれではみんな村山太一さんを恐れるようになり、辞表を提出して辞めていくものが続出した。

何よりも顧客が心から楽しんで食事をするためのシステムと雰囲気に大きな問題があったと見えて、顧客からも酷評が相次いだ。

生産性も上がらず、概ね2人の従業員で1人の顧客をみるような効率の悪さは大きな問題だった。

サイゼリヤへ出向くきっかけ

完全なトップダウンのやり方で、自分の修業時代自分で体得してきた「先輩を見習って仕事を覚える」やり方を押し付け、従業員にもそのレベルを求めていたことになる。

できなければ厳しくものを言うことで、誰も楽しんで仕事をしていないし、辞表を出して辞めるスタッフが続出する。

また、自分も従業員も長時間労働で疲れ切っている。この現状を何とかしようとサイゼリヤの門をたたくのだ。

サイゼリヤは年商トップのファミレスで、美味しいイタリア料理をアルバイトを使って大勢の顧客に効率良く提供している。

仕事を楽しむ(それも顧客のためということになる)こと、長時間労働しなくて良い生産性と効率化といった面で課題を抱えた村山太一さんが求める回答を与えてくれる場所こそサイゼリヤだったのだ。

サイゼリヤが星付きイタリアンシェフ 村山太一に与えた逆転の人生とは?

村山太一さんの目からうろこが落ちたサイゼリヤのバイト体験

2017年4月からサイzリヤ西五反田店で村山太一さんはアルバイトを始めた。

ミシュランの星付きの一流レストランのオーナーシェフが高校生のアルバイトに混じってマニュアル化されたルーティン作業に勤しむ。

信じられないような光景だが、MBAのビジネススクールより抱えている問題にはアルバイトが効くという。

初日の店長からレジ打ち、ホール、洗い場の回し方を教えてもらって早くも目からうろこが落ちたという。

驚きの第1点目は作業がシンプルで無駄がなく、しかも高校生でも短時間で把握できるように工夫されていることだった。

2つ目は自分が絶対的トップとして君臨してきた厳しい上下関係がない、組織がフラットでいろいろな年齢や立場の人が和気あいあいと楽しそうに仕事をしている。

つまり、「人を幸せにするしくみ」と「生産性を上げるしくみ」の両方をサイゼリヤから学ぶことができたのである。

サイゼリヤの基本理念は、「人のため 正しく 仲良く」である。この理念に基づいてスタッフの負担を徹底的に減らす仕組みが理想的に機能していた。

例えば、村山太一さんの店で週3回3時間かけている機材の掃除は、サイゼリヤでは週に1回、9分で終えられる。

長時間労働などしなくても良い、サイゼリヤのシステムを即座に取り入れていった結果、自分の店に劇的な革新をもたらしたのだ。

サイゼリアからコロナ渦を乗り切るノウハウまで学んだ村山太一さん

経営が劇的に改善した証を数字で見てみる。

スタッフ1りあたりの年間売り上げが2倍増、スタッフの労働時間が40%減(16時間→9時間半)
従業員数半減(9人→4人)

これらの指標をみても、少ない人数で効率よく仕事をすることで経営の指標となる数字も大幅改善、またストレレスが減ったことで人間関係の改善につながり、辞める人が減った。

2020年は日本中を苦しめたコロナ渦で、飲食業界は自粛や時短の結果、厳しい経営状況となり苦境に追い込まれた。

しかし、村山太一さんの店「ラッセ」は最も厳しい3月~5月も黒字をキープし、「飲食業界の軌跡」と言われた。

サイゼリヤが 村山太一に与えた逆転の人生とは?(まとめ)

10年連続ミシュランの1つ星を獲得してきたイタリアンレストランのオーナーシェフ、村山太一さんにとっても、サイゼリヤのシステムを知る前は試行錯誤の連続であった。

サイゼリヤでバイトを始めたことがきっかけで経営を改善でき、コロナ渦中の2020年には「飲食業界の軌跡」と言われた。

その秘訣はサイゼリヤで学んだ生産性と効率化のシステム、「人のため 正しく 仲良く」の基本理念を取り入れて人間関係を良くしたことだった。

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