阪神タイガースの矢野監督が2月1日から始まる沖縄県での春期キャンプを前に、今シーズン限りで退任する意向を選手に伝えたことが明らかになった。
プロ野球の正月ともいえる2月1日のキャンプインを前に退任を発表することは極めて異例のことで、退任表明の本当の理由を調査し明らかにしてみた。
さらに、矢野監督の退任の意向を受けて阪神の次期監督候補は誰になるのか、出回っている情報を整理し予想してみた。
矢野監督退任表明の本当の理由を解明!
矢野監督がインタビューで語った退任の理由
理由について「選手にも『悔いのない野球人生を歩んでもらいたい』『昨日の自分を超える日々を過ごしてほしい』とか言っている中で、俺自身退路を決め、来年は監督としてここに来ていることはないという気持ちを持って挑戦していきたかった。それがチームのためにも、選手のためにも、俺のためにもなると思った」と説明した。
引用元:朝日新聞デジタル
矢野監督自身の言葉で語っている通り、退任発表の主たる理由は「自分の退路を決め、来年ここにきていることはない」と覚悟を決めたことだ。
「それがチームのためにも、選手のためにも、俺のためにもなると思った」という。
阪神球団が2021年に来季以降も続投要請しているが、今季限りで来年以降の延長はありませんという決意を示したものでもある。
成績次第とか、優勝すれば続投といった選択肢を最初から排除し、結果の如何に関わらず今季限りで退任を公約してシーズンに臨むことである。
矢野監督退任表明の意向は昨季から決まっていた!
昨年9月、球団は矢野監督に続投を要請した。同年で終了する3年契約が「1年延長」となった。
フロントスタッフは今季限りでの退任の意向を知らなかったが、井上一樹ヘッドコーチなど、一部には進退のことを相談していたという球界関係者の譲歩言うもある。
つまり、今季1年限りという決意はもともと決めていたもので、今年に入って決意したものではないということである。
問題は、この退任表明でチームが求心力がはたらき、チームが1つにまとまる効果をもたらすのかということだ。
最悪の場合、求心力を保つのとは逆の効果が働き、選手のモチベーションを低下させ、チームがバラバラになる危険性があると指摘する球界関係者もいるのだ。
選手は監督のために野球をやっているわけではなく、自分の居場所を確保し、試合に出続けることしか考えておらず、求心力低下といった心配はないとする専門家の見方もある。
しかし、実際どうなるかの不安はつきまとう。
阪神の次期監督候補は誰になる?
矢野監督の公認候補で本命候補として挙がった名前
今年の阪神は矢野監督の退任表明の影響で、普通はシーズン終了前後に話題になる次期監督候補の話題でシーズン前から盛り上がるという異例の事態になっている。
次期監督候補が取り沙汰されれば決まって本命候補として名前が挙がる岡田彰布氏以外にも、矢野監督の後継者として複数の候補者が話題に上っている。
平田勝2軍監督の内部昇格の可能性がある一方で、OBの野球評論家・藤川球児氏、鳥谷敬氏らに大きな期待を寄せ、監督候補者としてリストアップする向きもある。
しかし、藤川氏や鳥谷氏は指導者としての経験という観点から見ると、指導力や適性が未知数のため、意外な人物も候補者として考えられている。
その人物とは、野球評論家の今岡真訪(現役時の登録名は今岡誠)氏である。
既に阪神・ロッテで指導者経験を積み、阪神OBであることから阪神の内部事情も熟知している点が強みだと言われる。
矢野監督の後任監督候補まとめ
既に何度も監督候補者として取り沙汰されたことのある岡田彰布氏は、可能性はいつもあるが年齢が60代半ばでぎりぎりであることと、優勝した2005年から既に16年経過している点がネックだ。
球団が監督要請候補者の一番手に期待を寄せる人物かというと疑問が残り、シーズン終了後にしか分からないという見方がある。
平田勝男2軍監督は現場を良く知っているという点で誰よりも強みがあるが、カリスマ性や指導力、ファンへのアピールなど総合的に考えると可能性はあっても、監督候補の一番手に挙がる名前ではないという見方が多い。
球団OBで功労者の藤川球児氏、鳥谷敬氏、今岡真訪氏の3名は期待値が高いことから、監督要請の流れが傾いてくる潜在力を秘めている、というのが現状の主流の見方のようだ。
矢野監督退任の本当の理由/阪神次期監督候補者は誰か?(まとめ)
矢野監督自ら語っている通り、続投しても今年限りと決意し、自ら退路を決めることによって良い結果を呼び込むためというのが退任の本当の理由となる。
矢野監督耐震に伴う阪神の次期監督候補としては実績のある岡田彰布氏や現場を熟知する平田勝男2軍監督、功労者で球団OBの藤川球児氏、鳥谷敬氏、今岡真訪氏が今のところ、リストアップされている。
これ以外の候補者名も今シーズンの阪神の状態いかんによって名前があがる人物がいるかもしれない。