警察庁がサイバー局・直轄隊を新設する目的と役割は?サイバー攻撃の脅威は深刻!

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警察庁が組織改編を行い、2022年の通常国会に警察法改正案を提出し、サイバー犯罪を直接捜査する新組織を発足させる。

デジタル社会の進展に伴ってサイバー攻撃の頻度やサイバー脅威が増していることから、新時代に対応していける新組織を目指す。

新組織は「サイバー局」「直轄隊」という名称で呼ばれ、新設の目的と役割について解説する。

また、サイバー攻撃の脅威が深刻になっていることから、これからの国民1人1人にとっても密接な関係をもった組織であることをまとめた。

警察庁がサイバー局・直轄隊を新設する目的と役割は?

サイバー局・直轄隊とは何か?

社会のデジタル化の進展に伴ったサイバー空間への脅威やサイバー犯罪の多様化に対応するために、全国で発生した重大なサイバー犯罪の捜査を警察自らが行うのが「直轄隊」である。

また、「直轄隊」を指揮・監督する「サイバー局」と2本立ての新組織となる。

警察庁がサイバー局・直轄隊を新設する目的と役割は?

警察庁は警察行政に特化し直接捜査は都道府県警察が担ってきた戦後の現行警察体制の転換となり、警察庁は来年度の通常国会に警察法改正案を提出し、2022年中に「サイバー局」と「直轄隊」の新設を目指す。

新設の目的は、これまでサイバー犯罪の種類によって分散していた担当部署を集約することである。

具体的には、金銭目的での犯罪は生活安全局が手掛け、テロ犯罪には警備局が対応し、情報解析は情報通信局が担うといった窓口の分散化を改め、犯罪のカテゴリーを問わず横断的に捜査できる体制を構築する。

これらの部門を集約した「サイバー局」は、「頭脳」となり、指揮監督やデジタル情報の収集・解析を横断的に行い、捜査支援する役割をもつ。また、人材育成も担う。

実際に事件の摘発を手掛けるのが「直轄隊」である。

このため、「直轄隊」はデジタル分野に詳しい都道府県警の出向警察官や同庁の技術系職員らで構成する。

事件に応じ都道府県警と共同で捜査し、サイバー攻撃の実行者の分析や特定などを行う。

「サイバー局」と「直轄隊」で総勢400名規模の人員を見込む。

警察庁自らが捜査を担うことで、国際捜査共助などがこれまでより円滑に進み、その他の犯罪の実態把握も広い視野から行われるメリットがある。

サイバー局・直轄隊新設の背景:サイバー攻撃の脅威はここまで深刻

身近なサイバー空間の脅威情勢

警察庁の広報による資料に目を通すと、サイバー空間の脅威がいかに我々国民の身近なものになっているかを思い知らされる。

「サイバー局」や「直轄隊」新設は決して、国家レベルのサイバー犯罪や国際犯罪といった国民の日常生活からは遠いレベルの犯罪のみ対象とするものではない。

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう仲、リモートワークの普及によりデータのオンラインによるやり取りは一層進展した。

日常生活においても、買い物や取引でキャッシュレス決済が飛躍的に進んだことは、サイバーテロリストのつけ入るスキときっかけを飛躍的に増やしたと言える。

令和2年の情勢をみても、個人や企業のデジタルセキュリティ対策の脆弱性につけこんだサイバー攻撃・サイバー犯罪の手口は深刻化・巧妙化している。

サイバー局・直轄隊が標的とすべきサイバー攻撃の脅威はこんなにある!

警察庁の広報による資料から読み取れる令和2年中に顕在化若しくは増加したサイバー犯罪の種類や手口はこれでもかというほどある。

ランサムウェア(身代金要求型の不正プログラム)の標的となったのは、国内だけでなく、国外でも、米国の大手ITインフラ管理ソフトウェア会社が提供する製品のぜい弱性を悪用し、同国の政府機関等を標的としたサイバー攻撃の被害や新型コロナウイルス感染症のワクチン開発等を標的としたサイバー攻撃などが確認された。

国内の大手製造業者からも、従業員が在宅勤務時に社用端末からSNSを利用した際にウイルスに感染させられるなどの手法により個人情報等が流出したとの発表が行われるなど、国家の関与が
疑われるものも含め、国内外で政府機関、重要インフラ事業者等を標的とした
サイバー攻撃が激しさを増している。

個人レベルの犯罪では、インターネットバンキングの不正送金がらみの発生件数や被害額は高水準となった。

SMSや電子メールを用いて金融機関を装ったフィッシングサイトへ誘導する手口による犯罪も前年度から横行している。

特にスマ―トフォン決済サービスに関して同社と業務提携する金融機関に開設された口座情報を不正に入手・連携し、不正な振替(チャージ)を行う事案が令和3年に増えたことから、令和4年以降もこれまで以上の対応策が必要となる。

また、本人確認が行われていないSMS機能付きのデータSIMカードを悪用し、他人にIP電話アプリのアカウント作成時に必要な電話番号及び認証コードを有償で提供し、利用者と異なる電話番号を登録させるSMS認証代行の事案が確認された。

こうした特殊詐欺の案件はこれまでの手口を応用した新しい犯罪手法が出てくるかもしれない。

令和2年の状況を鑑みるだけでも、サイバー局・直轄隊の新設はタイムリーで的確であると考えられる。

サイバー局・直轄隊新設の目的と役割:サイバー攻撃の脅威の深刻化(まとめ)

警察庁がサイバー犯罪対策に特化した「サイバー局」と「直轄隊」の新設を予定している。

「サイバー局」と「直轄隊」の目的と役割、新設される背景となるサイバー攻撃の脅威についてまとめた。

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